劇場版ハルヒ雑感
二回目を観てきたので覚え書き的な感じで。
一応ネタバレらしきものがあるので改ページに。
映像的な遊び(原作から膨らませてる部分)
- キョンの独白、あるところにとても不幸な人がいて〜のあたり。焼却炉そばのビニール傘からぶら下がった蓑虫を離れた木の下に運んでやるキョン。知らない間に誰かの手で、命を脅かされることもない、天国のようなところに連れて行かれる、の比喩。分かりやすい。続けての女子が球根を植えているシーンもほぼ同ニュアンス。
- 目覚めた病室で林檎を剥く古泉。皮を剥いただけの林檎を三つ並べ、その上にうさぎ型のりんごを乗せる。三つの林檎はみくる・長門・古泉で上に乗せられたうさぎがハルヒか。そのうさぎを食べるのは。
ナイフは直前シーンの朝倉さんとのリンク。
古泉、ここでもキョンに対して「羨ましいですよ」。劇中三回目。二度目の「羨ましいですよ」は緊急脱出プログラム発動後だがこれは初見時には気づかず。一度目・二度目は原作ではなかったと思ったので、古泉の感情がかなり強調されている形。
- 何かを決断するとき、ポケットをまさぐり栞を見つめるシークエンス、一番最後では取り出すのが栞ではなくクリスマスモールのレシートに。最終的に選ばれるのはやはりハルヒという確認?
その他雑感
- 全体的にシャフト的というか、構図で語らせる画面が多い感じ?
- キョンの作画は終始可愛い系。
- 2日の期限設定は異常動作長門の設定した自分とキョンへのギャンブルのようなもの、プラス、キョンへのプレッシャーか。いずれにせよ異常動作の前提あって定めた期限だろう。しかしそう考えると、「世界改変」というヒントを与えたのもそもそもキョンということに。パラドクス的だが。
- 原作では改変ハルヒ自身には閉鎖空間・神人設定は語っていないが映画ではそれも含めて提示。再改変後はなかったことになるから問題ないと判断?のちのちパラドクスの種にならないといいけど、そこまで計算している可能性も。
- 文芸部室で長門に迫るときの台詞「一万五千回夏休みを繰り返しても覚えていたじゃないか」は映画追加分。原作エンドレスエイトが書かれたのは『消失』より前なので、原作でもこの台詞はあってもおかしくないけど、まあ、映画で追加されて効果的だったと思う。
気が向いたら追加するかも。