千葉でやろう


小ネタです。


通勤車内で飲食する大人たち すたれる公共マナー 寛大な風潮が助長か
http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/091117/sty0911170756000-n1.htm
http://b.hatena.ne.jp/entry/sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/091117/sty0911170756000-n1.htm

ブコメも盛り上がっていますね。記憶を美化する記者に突っ込みを入れる「そんなん昔からだ」という指摘も多数ある一方、「個人的には○○が気に入らない」と自分マナーを開陳される方々も。
これだけ俺マナー百花繚乱すればそれはサンケイさんも「皆自分勝手すぎる。そもそも昔は…」と言いたくなるわけです。
急に泣き出す赤ちゃんやぐずる子供を連れて乗車せねばならないお母さんたちが妙に気まずそうだったり真っ赤な顔して子供を叱らねばならないのもこのあたりに理由がある気がします。


さて、まあ極度のマナー意識の問題点はともかくとして、記事内で話題になっている「家でやろう」ポスター。東京の地下鉄を御存知ない方には馴染みが薄いかも知れませんが、デザインや風刺のスタイルがとても秀逸で、これ単体で観るととても面白い作品になってるんです。
こちらに何点か過去の例が掲載されていますので、馴染みのない方は御覧になってみてください。
http://www.tokyometro.jp/anshin/kaiteki/poster/index.html
2008年10月の「庭でやろう」
2008年8月の「海でやろう」
2008年7月の「家でやろう」
あたりは思わずプッとなってしまう面白さ。上記のサンケイさんの記事みたいに押し付けがましい説教臭さよりよほどソフトにマナーへの配慮要望が伝わってきます。


ところで、茨城・千葉方面から首都圏に伸びているJR線に常磐線という電車があります。
私もしばしば利用するのですが、この電車、西向きの東海道線と同じような位置づけで、かなりの長距離列車です。
ボックスシート席もあったりして、始発駅の上野ではお弁当やお酒を買い込んで乗り込む家族連れや長距離出張のサラリーマンの方たちの姿も見られます。
私が常磐線を使い始めた頃に割と驚いたのは、やはり始発駅の上野のロングシート席で、出発までの時間、先に席をとっておいてそこに荷物を置いて、飲み物や何かを買いに行く人が割と普通にいるというところです。
主に東京の西側の電車(新宿始発のものが多い)を使うことが多かった私には、この光景はちょっとびっくりするものでした。
それだけ、大らかな空気が漂っている電車ということかも知れません。


ところがこの常磐線のもう一つの顔として、東京を横断する小田急線〜千代田線が乗り入れているという点があります。
このあたり、ちょっと事情がややこしくて、小田急線〜千代田線を介して乗り入れてくる「常磐線」と上野発の「常磐線」は別物といえば別物なのですが(千代田線が常磐線に乗り入れている、が正確なのかも知れません。鉄の人には色々突っ込まれそうだ…)、同じ軌条を走っている以上、千葉側から見ると「同じ常磐線」という感覚があります。
で、千代田線といえば東京メトロ。そうです。上記の「家でやろう」ポスターが駅には貼られているわけです。


さて、方や上野始発でお弁当持ち込んでわいわい賑やかな常磐線。方や東京の地下をくぐって「家でやろう」の洗礼を受けてくる常磐線。この場合、どちらが本当の、正しい「常磐線マナー」なんでしょう?


もしかしたら、「壕に入っては壕に従え」、常磐線が千代田線に乗り入れて東京の地下に入ったら、粛々としてお弁当を畳むのが正しいマナーなのかも知れません。